トピックとお知らせ
6月21日(土)、ラオス事務所駐在スタッフ本多の一時帰国にあわせ、報告会を実施しました。ラオスでの活動に興味のある人や、ラオスへ渡航される予定のある人など、19名の方が参加して下さいました。
今回の報告のメインは、2011年10月〜2013年11月に実施した、日本NGO連携無償資金協力事業「小中学校における図書活用強化事業」についてでした。
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【本多駐在員の報告より】
一番重要なことは、持続可能性(sustainability)。図書を学校に届けたら終わりにするのではなく、その後の利用状況の調査やフォローすることで、継続性を大事にしています。訪問活動やまとめ研修を通じて、教員同士や県・郡の教育指導官とのネットワークができました。これにより、例えば図書室担当の先生に異動があった際も、ネットワークを活用し、教育指導官や他校教員によるサポートが可能となりました。また、教員異動の対策として、各学校で、図書室担当の先生を2名以上複数配置するようアドバイスしており、活動が持続するような体制作りも行っています。
ラオスでは暗記教育が主流で、教科書をただ覚えるだけで完結してしまうことが多いのが現状です。これに対し当会では、子ども達が楽しく学び、学習意欲を高められるよう、授業に図書を取り入れ、例えば、読後に子ども達が自分なりに感想などをまとめ、発表するといった授業を提案しています。このような図書の活用は、ラオスの子ども達にとって、とても意義のあるものだと感じています。
左:友達に絵本を読み聞かせる子ども 右:紙芝居を使った授業のようす
【参加者からの感想、質疑応答】
・子ども達に絵本を届ける活動に興味があるが、今回の報告を聞いて、ただ届けるだけで終わらせるのではなく、その後の継続性がいかに大切かということが分かった。
Q:今回の外務省などのプロジェクトへはどのように応募するのか?
A:公募があるので申請書を作成し、提出している。
Q:学校図書室の開設についてはどのように決めているのか?
A:地方の教育局もしくは学校から直接リクエストが来る。当会が一方的に開設校を決めるのではなく、学校からの要望、ニーズがある中から決められる。
Q:ラオスでの高等教育の場で使用される言語は?
A:ラオス語。大学では英語を使用するところもある。
最後には、地方出張の際に車で川を渡った経験談や、舗装されていない山道に揺られた話で盛り上がりました。
遡ること32年前、バザーで集めた絵本をラオスへ送る活動をしていた「ラオスの子供に絵本を送る会」が現在の「ラオスのこども」の原点ですが、これまで活動を続けてこられたのは皆さまの温かいご支援のおかげです。これからも当会の活動に対し、ご理解とご協力をいただけますようよろしくお願い致します。
(東京事務所/菊地美玲)