これまでに実施したプロジェクトの報告
読書推進運動の自立的運営の定着化事業
【草の根技術協力事業】
<目的> 学校での図書活用方法の指導や、地域の読書推進センター活動により、読書推進活動が、ラオスの人々により、継続的に実施される体制を整えることを目的とした事業
<対象> ボーケオ県、ヴィエンチャン県、チャンパサック県、セコン県の4県30校
<実施期間> 2010年3月15日〜2012年1月31日
<実施内容>
30校の対象校で、人材強化を図るべく、1校につき複数の教員を、さらに郡教育指導官を、図書活動の担い手として育成しました。また、3ヶ所(ボーケオ県パーウドム郡、チャンパサック県ポントン郡、チャンパサック県コーン郡)の郡教育局に図書活動の運営主体となる読書推進センターを発足させたました。さらに、ヴィエンチャン県で開設していたセンターの稼働状況を見直し、地域の図書活動をさらに活気づけ、担当者がやりがいを感じられるよう、センターの権限・機能を増強しました。センターの主な役割・機能は、学校図書室活動に関して、「使用済み貸出カード・破損本と新本の交換」「各地域の情報集積」「学校への図書提供」です。
これらの結果、対象校では事業開始時に比べ、図書利用者数は3倍強に、貸出利用者数は2倍に増加しました。最も活発な活動をおこなっていた6校を優良校として表彰し、図書室整備を支援。優良校の実践を共有するために、県内の全対象校の校長・担当教員と共に各県の優良校・停滞校を見学し、情報交換を実施しました。
図書の利用の大幅な伸びが見られた優良校には次の共通点が見られました。
@校長が図書活動への理解を示し、リーダーシップを発揮し、適切な人員配置をしている
A多くの教員・生徒が図書活動に関わっている
B図書室が確保できなくても、各教室で閲覧や貸出しがおこなえるよう各担任が教室文庫の実施に協力しています
優良校のある校長は「ラオ語を敬遠していた少数民族の子ども達が、絵本に親しむようになってから、ラオ語を読むことに積極的になり、正しいラオ語が書けるようになってきた」と図書活動の成果を語っています。
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