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トピックとお知らせ

リコーダー教室&創作ダンス教室 2013夏
    ラオス事務所 インターン活動報告 

2013年8月14日〜9月31日まで、学習院女子大学の学生5名で、ヴィエンチャン都内の子どもセンターと事務所併設の図書館でインターン活動をしてきました。この内1名は、東京事務所のインターン生として活動していますが、他の4名はラオスに行くこと自体がはじめてでした。
私たちは2週間にわたり、リコーダー教室と創作ダンス教室を開催し、最後に2ヶ所の子どもたち合同の発表会を「ヴィエンチャン子ども教育開発センター(CEC)」で実施しました。また、土曜日には、同様のプログラムを「シーサタナーク子ども文化センター(CCC)」で実施しました。さらに、今回は「ラオスのこども」による、子どもセンターのワークショップ(地図づくり)を見学することができました。


CCCでのリコーダー教室の様子です。
CCCでは、今年初めてリコーダー教室を行ったため、全員がはじめて!
実施回数は少なかったものの、上達がはやく、とくに真剣に取り組んでくれました。


お面とポンポンを持っての初めての練習。CECの子どもたちは、自分たちで考えたダンスをいつも以上に張り切って踊ってくれました!

 
CCC、ALCの子どもたち対象の絵地図ワークショップの様子。子どもたちが、子どもセンターに対する希望を紙に書き、グルーピングして地図にしてくれました。その中では、「魚を飼いたい」といった子どもたちの様々な興味、関心を新たに知ることができました。また、「もっと楽器を教えてほしい」とリコーダーの絵を描いている子もいて、プログラムの成果が感じられ、嬉しかったです。(※)


発表会当日。
なぜが、全員赤い服を着てくるという、団結力を見せてくれたALCの子どもたち。
ALCの子もCECの子も、今までで一番いい演奏ができました。


発表会ののち、みんなで記念写真。
協力して頂いたみなさんありがとうございました。みんなで練習して、もっともっと上手になって、来年さらに上手になったリコーダーを聞かせてください。

最後に、インターンシップ参加者からの感想です。

木内綾香(大学3年生)
 新しいことにチャレンジする楽しさを知ってほしい、そして、これから自分の興味や関心のあることに挑戦するきっかけや自信にしてほしい欲しいと考え実施したプログラムであるが、私たちが思っている以上に子どもたちの「やってみたい!」「できるようになりたい!」といった気持ちは強いように感じた。日本ではあたりまえの情操教育だが、リコーダーやダンスをとても楽しそうに、真剣に練習する子どもたちの表情を見ていると、情操教育のように自分の興味・関心を伸ばし、自己を自由に表現できる場はとても貴重であり、大切な場であると実感した。リコーダーの音が出せず、ピーピーならしていた子どもたちが、短い期間で曲を吹けるようになったり、私たちのダンスでは物足らず、子どもたちだけで新しい振付を考えしまったりと、子どもたちの成長には日々驚かされ、それと同時に嬉しさも感じた。私たちが居ない間も、子どもたち同士で教え合い、リコーダー教室が彼らたちだけで続けられる環境が整うまで、また、より多くの子が音楽に接し、自由に自らの力を伸ばしていけるように、私も引き続きこの活動をサポートしていきたい。
 また、この3週間で見つけたラオスの魅力というのは、『人の暖かさ』であった。子どもも大人も、家族や友人、そして初めて会う人にまで優しく、フレンドリーある。私たちも不思議とそのラオスの雰囲気の中に溶け込むことができ、そこに居心地の良さを感じた。そういったラオスの魅力も、この活動を広めるとともに、多くの人に伝えていきたい。


橘香織(大学3年生)
 最も印象的だったのは子ども達の素直さと助け合いの精神だ。出発前、子ども達はリコーダーに興味を持ってくれるのだろうか、本当にリコーダーやダンスの教室を求めているのだろうかと不安だった。しかし彼らは予想以上に真剣で、「イートゥアヌン!(もう一回!)」と言って何度も練習してくれた。リコーダーの指を必死に覚え、出来るようになると満面の笑みで毎日演奏してくれた。また、出来るようになった子がなかなか出来ない子に教える場面が何度も見られ、日頃から周囲の人と助け合いながら生活している彼らの心の温かさが感じられた。
 これから最も必要とされるのはいかに継続的に情操教育の機会を与えるかだと思う。何事にも熱心な子ども達は新たな事に取り組む力強いパワーも持っており、新たな世界を知る事により彼らの可能性は何十倍にも広がる事を実感した。ラオスの教育がより充実し全ての子どもが豊かな感性を育めるような環境が作られる事に期待したい気持ちは山々である。しかしまずは、私達が来年、再来年とこの活動を受け継ぎ、継続的な活動を通して子ども達の未来の可能性を広げていきたい。活動を重ねる事によって私達が居ない間も子どもが主体的に行動し、感性を磨いていけるような環境を作っていきたい。


坂田愛(大学3年生)
 今回、このインターンシップに参加することによって私の中で疑問が生じた。それは本当の豊かさとは何であるかということだ。
 出発前、途上国で貧しい国ラオスという固定観念が私の中にあった。しかし実際現地に行ってみるとビエンチャンは都市化が進み、CECの子供たちの中にはiPhone5を持っている子もいて日本の子供たちとほぼ変わらない様子であり、その固定観念が覆された。
 しかしそこには一つ違いが見れた。それは人との人との強い繋がりがあるということだ。日本の子供たちは塾や習い事で忙しく友達と遊ぶ暇もないほどで、人との繋がりが希薄であると感じる。
 一方、ラオスの子供たちは年齢、性別関係なく皆で一緒に遊び年上の子は自然と年下の子の面倒をみるという関係が成り立っているということがわかった。またラオスの子供たちは何事にも全力でパワフルであり私達の活動であるリコーダー教室、ダンス教室に積極的に参加してくれた。この活動の目的の一つであった 子どもたち自身が協力し合い、ひとつのものを創り上げる楽しさを知ってもらうことは人と人との強い繋がりがあるからこそ成し遂げられたことであると考える。
 いまやGDP(経済成長率)8%を記録しているラオス。これからますます成長していき、今後さらに物質的な豊かさが求められるであろう。しかし、本当の豊かさとは人と人との繋がりあいである。
 子供たちの為に私が出来ることは限られているかもしれない。しかし何らかの形で今後もこのような活動に参加して行ければと思っている。
 最後に、私達の活動をお手伝いをしていただいた全ての方々に感謝しています。


茂木真梨子(大学3年生)
 私は最も短期間の参加となりましたが、その中でもラオスでの生活や子どもたちとのふれ合いで多くの発見を得ました。仲間が場を作ってくれたお陰で、初対面の私でも子ども達は積極的に向かってきてくれました。少ない機会であるからか、リコーダーやダンスを楽しそうに、懸命に取り組み覚えよう、習得しようとしている姿勢や意欲は日本の子ども以上にあるように思います。やはりこのように算数や国語といった思考の学びの他にこういった五感を伸ばす刺激が必要だと実感しました。こどもとのコミュニケーションは稚拙なラオス語と笑顔と身振り手振りで乗り切りましたが伝えたいという気持ちはしっかりと伝わるようです。しかしやはり通訳の学生有志に大きく頼るところとなってしまったため、予めラオス語をもっと学んでおく必要があったと感じています。今回は子ども達に、ともに楽しむ時間は提供できましたがそれが子ども達にとって今後継続するものであるのか、子ども達との関わり方や趣旨の伝え方などを熟考する時間が足りず、課題も多く残りました。来年以降の活動では子どもの主体性を育み自由な発想を促進できるようなプログラムを実現できればより活動の意義も深まってくると思います。日本と違う考え方や働き方、生き方をする人々との出会いによって自分が今後どのように過ごしていきたいかを考える貴重な機会となり、是非またラオスを訪れたいと強く思います。


山田萌(大学3年生)
 CECでダンスの練習中、子供たちが通訳の子のところに来て、「このダンス簡単。この踊りを入れたらいいと思う」と言い、お手本を見せてくれた。私は今回のプログラムの2週目から参加をし、子供から言われた最初の言葉だったのですごく印象に残った。
 ラオスの教育では情操教育が浸透していないため、子供たちでダンスを考えるのは難しいのではないかと思っていた。だが、それは自分の思い込みだけだった。子供たちに、その後もここの部分はどんなダンスにしたらいいかと相談をすると、すぐにひらめきそれを実行してくれた。ほとんどの振り付けを子供たちが考えて、練習中は考えた子が中心になり他の子に積極的に教えていた。教えてもらっている子も覚えようと真剣だった。自分たちが考えているより、子供たちは積極的でいろんなアイディアを持っていることを知った。学校では日本で得た知識のようにまだ情操教育は少ないかもしれないけどCECのように学校とは別で子供が学べる環境があることは、子供たちの能力を向上するためには重要な場所だと再確認することができた。インターンとして、最初から無理と思わずやってみようという気持ちを持つことを学んだ。また、教えることは正しい答えを教えるだけではなく、子供たちのスキルを伸ばすためにサポートをすることも大切だと感じた。


※絵地図ワークショップについては、ブログ記事『子どたちの声もご参照ください。


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